ピノコとお人形に見る凍りついてしまった官能『未完で未成熟な未遂の楽園』~占星術でセクシャリティを見る難しさ~

未完で未成熟な未遂の楽園
人形作家である中川多理さんによる
『白珊瑚』という名前の球体関節人形

 

今日はアルカノン・セミナーズさんで行われた『古典占星術 ハウス解説』の第二回目の講座へ行ってきました!講師は芳垣宗久先生です。

芳垣先生の講座は、先生の縦横無尽な知識と、身近なおもしろ話(ソーラーアークの月が双子座に来たときに双子座の女性を好きになって、振られてススキの野原で突っ伏して泣いてた)とか、いつも楽しい講座です。そしてレベルが高いですが、頑張ってついて行こうと思います。

今日は古典占星術の名著である『クリスチャン・アストロロジー』をもとに、結婚と恋愛のパートナーシップについて学びました。

クリスチャン・アストロロジーの結婚のパートはまず男性から書かれています。当時は男性も星占いによく行っていたのですね。そして男性が何を見てもらうかがおもしろく、まず相手の女性の性質。そして家柄や持参金などを占ったというから、政略結婚みたいですよね。

それにしても、やっぱり恋愛や結婚となると講義中もいつもと違った盛り上がりです。

天体のディグニティーが低いと変態が多いとか、マルキ・ド・サドのホロスコープを見せてもらったり・・・・・・星とフェティシズムとの関係に少し興味があるところだったので、とても刺激的な話でした。

そして、ゲイの方のチャートはどうやって見るのかということから、その人が体と心の性別は違うのか、または性を調整したいなどの願望はないけれどセックスしてるときだけは同性愛になる場合もあったり、実にセクシャリティを占星術で見るのが複雑で難しいことがよくわかりました。

確かに、私たちはホロスコープだけを見て、その人が男性か女性かを知ることすらできないのですもの、もっと複雑なセクシャリティーがわかるはずがないですよね。

そんな中で、気になったことのひとつは、プトレマイオスは水星が強い人は少年愛である、と言っていたことです。

セクシャリティーや恋愛・結婚を見るときに、普通だったら男性なら月と金星、女性なら太陽と火星を見ますが、調べによるとアメリカの女性は火星を男性に求めることが多く(マッチョね)、イギリスの女性は土星だったそうです(父親ですね)。

では日本人はどうかというと、まぁ土星はあるな、と。あと、もしかしたら男女ともに水星なんじゃないか。つまり水星は男性と女性がまだ分化していない、性差を感じさせない頃です。欧米の人からしたら「日本の男はなんで皆ペドフィルなんだよ!」と言いたいくらいに、子どもみたいな年ころの子に熱をあげている国民に見えるみたいです。

ペドフィルというのは幼児嗜好のことです。AKBなどに夢中になっている姿を見てそう感じるのでしょうね。ですが、日本人は昔から、幼いものや小さいもの、華奢なものを愛するところがあると思います。

 

かくいう私も少年・少女だけしかダメということはないのですが、少年少女は憧れとしてあるし、性差を感じさせないのに、あやういエロティシズムがあって、そういう写真集や文学、漫画や映画を好んで見ていました。そして少年・少女の球体関節人形が好きでした。

少年と少女、人形に共通するのは未成熟であるということです。
そして未完成です。写真や人形として、そのときに留まっている限り、成熟は来ず、いまだ何も行われることはありません。

そこにあるエロティシズムとはなんでしょう?

未完で未成熟な未遂の楽園

今日、この記事を書くにあたり思い出したのが、岡崎京子さんの未収録作品を集めた『リアリティーズ』に載っていた四谷シモンの人形についての記述です。

シモン人形は衣装をつけない。それは身に着けることをしらない単純で粗野な裸体ではない。剝ぎ取られることを知った裸体。(略)
それは彼らに絶対に来ない肉体の歓喜。来ないオーガズム。来ない射精。
肉の不在。硬質で冷たい肌。筋肉のない関節は恐竜の骨格のように華奢で可憐だ。肌と骨で出来上がった人形。
凍りついてしまった官能。
一種の死である性的なエクスタシー。あらかじめ死に続いている彼らはどのようなエクスタシーの瞬間を“待って”いるのでしょうか?

 

そこに眠っているものを見抜き描写する岡崎京子さんの感受性の鋭さに驚きます。

凍りついてしまった官能という言葉に、うっとりとします。

そこにエロティシズムを感じる自分がいます。

 

すんなりと伸びた肉の追いつかない手足、少年の首筋から肩にかけた直線的なライン、不実で気高い彼らの眼差し。

 

さらにもっとエロティックだと私が思う存在が手塚治虫のブラック・ジャックに出てくるピノコです。

ピノコは極度の奇形脳腫として生まれたため、ブラック・ジャックが人工の幼児の型に臓器を入れて人間にしました。

ピノコはブラック・ジャックを先生として慕い、自らは助手として妻として付き添っているのですが、ピノコは成長することができないのです。普通に大人になって恋愛してセックスするということが、“あらかじめ”禁じられているのがピノコという存在なのです。

永遠に肉体的な交わりは彼女には起こりません。あの人工の型に閉じ込められて、個のまま、成熟することもなく、未完成で未遂の楽園に彼女はたたずみ続けます。

 

私は中学生くらいの頃から、このようなフェティッシュの傾向を持っていましたが、もちろんホロスコープからは今の段階の私では読み解けませんでした。

ただ、乙女座というのはドライなサインで、一人でいようとすることも多いし、排除するという働きもあるし、乙女座の人にときおり強く見られる対抗する魚座のロマンティシズムも合わさって、このような表れ方をしているのではないかとか、水星の強さとか・・・・・・やっぱり星とフェティッシュは気になるところがありますね。

載せた人形の写真は中川多理さんの写真集からです。

そこにも、「孵化しない白い膚をもった未生の子どもたちは、もしかしたら永遠の孵化期を迎えたのかもしれない。」とあります。

 

読みに来てくださり、どうもありがとうございました!

 

未完で未成熟な未遂の楽園

 

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2017-03-26 | Posted in 占星術, 日々のことNo Comments » 

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