「アタシがしてあげたかったのよ」~5月11日蠍座満月~

蠍座満月と暖炉

 

 

5月11日の6時42分に蠍座で満月を迎えます。

実は今日、療養に行っていた長野県の山奥から帰ってきたばかりで、あちらに行っている間に月は蠍座に入り、長野県というところは寒いため、わりとどこにでも暖炉が普通にあって、たまたま入ったカフェでお店の人が暖炉をつけてくれたこともあり、炎の踊る姿や火の爆ぜる音を聞きながら、蠍座の月の日になかなかピッタリだなぁなんて思って・・・・・・

それでサビアンシンボルから蠍座満月の記事を書こうと思ったのですが、東京に戻ってすぐ、蠍座満月前夜祭を行っていたので、その気分で書こうと思います。

一般的な、オーソドックスな解釈とは違うかもしれません。ご興味がありましたら、どうぞよろしくお願いします。

 

 

蠍座満月ホロスコープ

 

 

蠍座の月の日は、とてもシンプルな見方をすれば、それこそキャンドルの炎のもとでひとり沈思黙考したり、大切な人とより親密になるためにすごすのがよいと言われたりしますね。

ところで、前にも蠍座の話を書いたときにした話なのですが、どうも蠍座には嫉妬深い、執念がすごい、情念が濃いといった怖いイメージがつきまとっていませんか?生と死に関り、セックスを意味し、相手の価値を吸収して利用してのし上がるような・・・・・・確かにそれは蠍座の一面でもあるのですが、イコール蠍座ではありません。むしろ12星座で一番、素朴で人懐っこいサインだとも言います。

ただ、自分自身を明け渡し、これでもか!と深く関わろうとするので、その人が自分をさらけ出すに値するかどうかなど吟味するし、決して愛嬌満載ではないし、ときに疑り深くもなります。

ですが、蠍座の本質は天秤座が経験した孤独(不特定多数の人と適度な距離を保ち言語が明瞭な世界で、決して自分が負けることのない立場を保持しながらフットワークかるく立ち回る戦略の連続・・・・・・という孤独)から、脱却する大切な要素だったりします。

 

誰かと本当に親密な付き合いをしようと思ったら、かっこつけてばかりはいられません。みっともない自分も情けない自分もさらけ出さなくてはなりません。そのためには、様々な人との経験を通して感じた自分の、主に怖れという、潜在意識の奥深くにあるものに直面しなくてはならない。お互いの境界線を消すだけで怖いのに、自分の中の奥深くにある怖れを直視するというのは本当に怖ろしい。何かとんでもないものを見てしまうかもしれない。それをやった結果、相手が離れて行ってしまうことも大いにあるのです。

それでも、そうして得た関係、誰かとの瞬間、交わした言葉、皮膚の境を融かして得た暖かさは、やっぱり天秤座の孤独を超える。

どんな人間にも心の闇はあります。秘密にしていることはあります。それをさらけ出して結ぶ関係なのです。

 

ただ、私は思うのですが、そうやって自分の底の底、怖れに向き合っていった先に、傷つきながらも得たものは、実に素朴なものではないかと思います。「よかったぁ」「うれしいなぁ」出てくるのは、そんな一言かもしれません。

 

明日の満月は、6ハウスに蠍座の月、12ハウスに牡牛座の太陽、月を支配する蟹座は2ハウスのカスプで、この蠍座の月は二重に牡牛座の支配を受けているといえます(モダンの見方をすればです)。そして蠍座の支配星を冥王星とすると、8ハウスにあるので、6・8.12ハウスが関わっている満月は、人助けになるようなことを意識させるかもしれません。

と、同時に6ハウスは奉仕の部屋でもあります。古典ではメイドや召使、使用人は6ハウスが表していました。

奉仕の部屋に、自分を明け渡し、さらけ出し、とことん深く関わりを持ち、変容をとげる蠍座の月。

 

藤田和日郎の『からくりサーカス』という漫画に、コロンビーヌという自動人形(オートマタ)が出てきます。人間を非道な殺し方をしてなんとも思わない人形ですが、ご主人の命令には忠実です。彼女はある日襲撃した図書館で手に取った恋愛小説を読んでから人間の恋愛感情に興味を持ち「人間の男の人に抱きしめてもらう」という願いを抱くようになりました。

そんな彼女も紆余曲折を経て、人の感情に触れ、少しずつ変わっていきます。物語の最後のあたりで、彼女は同じくロリータ姿をした新型オートマタと戦い、破壊されます。彼女が敵わないだろう相手と戦ったのは、敵であったはずの勝という少年を守るためです。

 

コロンビーヌと戦ったディアマンティーナは言います。

 

「いったいなんのつもりよ?!」

 

 

コロンビーヌ「あんたなんかに、おしえたげなーい」

 

 

さらにディアマンティーナは小馬鹿にした笑いとともに続けます。

「バッカねぇ~~~、人間を助けるために自分が壊れてなにやってんのよ!で、その人間はアナタに何かをしてくれるの?人間ごときが、アナタを喜ばせる何をしてくれるのよ?」

 

 

「・・・・・・してくれる・・・・・・?」

「ううん・・・・・・ディアマンティーナ、」

 

コロンビーヌ「アタシがしてあげたかったのよ」

 

 

自分の肉体が破壊されても、誰かに何かをしてあげたいという気持ち。

見返りもなく、なんの期待もなく、すがすがしいまでに自分を明け渡す気持ち。

これはひとつの極端な描写で、私たちの日常にそのまま落とし込めないかもしれませんが、この6ハウスの満月、蠍座と牡牛座を見たときに、コロンビーヌというキャラクターが思い浮かんだのです。

 

コロンビーヌがオートマタとしての生命を終えようとするとき、彼女が守ろうとした勝がやってきます。勝は、自分のためにコロンビーヌがこんなふうになったことを目の当たりにして、たくさんの涙を流しながら彼女を抱きしめます。コロンビーヌは、嬉しそうに笑います。

 

 

コロンビーヌ「うれしいなぁ、やっと男の人に抱きしめてもらちゃった」

 

 

彼女の本当の願いは「男の人に抱きしめてもらうこと」だったからね。

うん、本当によかったね、コロンビーヌ・・・・・・

 

 

自分を明け渡す、とことん付き合う、怖れに向き合う、主張を明確にする・・・・・・いろんなシーンで体験することだと思います。

皆さんはどのような蠍座の満月を体験するでしょうか?どのようなシーンでも、やはり蠍座が関わると内側から湧いてくる熱いエネルギーを感じます。蠍座は生殖器を支配しますが、陰の体である女性は子宮だけは陽のエネルギーを持っています。自分の怖れに向き合い、その底から湧いて出た熱いエネルギーは、やはり私たちの孤独の壁を融かすものです。

占星術は星気学とも言います。星の気を読むということです。皆さんはどのように宇宙のエネルギーを読んで、明日一日すごすのでしょうか?

 

そういえば、唐十郎監督のテレビドラマに『匂いガラス』という作品があって、雪の女王をモチーフにした現代劇なのですが、さらわれたカイという少年は雪の女王のもとで永遠に解けないパズルを解いていて、ガラスの破片を組み合わせて「LONE」と書いているのですね、そこにゲルダが現れて、カイは熱い涙を落とし、LONEのNの字の一部が溶けて「LOVE」になるんです。

うろ覚えだけど、そんな話も思い出しました。

LOVE/LONE

 

それでは、読みに来てくれて、どうもありがとうございます。

蠍座のサビアン、書けたら書きます。

 

アドセンス

<script async src=”//pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js”></script>
<script>
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({
google_ad_client: “ca-pub-6530303901137473”,
enable_page_level_ads: true
});
</script>

2017-05-11 | Posted in 占星術, 新月・満月No Comments » 

関連記事

Comment





Comment



CAPTCHA