アウトサイダー的感覚と癒しえない傷~カイロンは何よりも行き場のない怒りなのだ~

 

 

 

町は二層の水の中
そこに二つのナスタンシャ焔
またアークライトの下を行く犬
さうでございます
このお兒さんは
植物界に於る魔術師になられるでありませう

月が出れば
たちまち木の枝の影と網
そこに白い建物のゴシック風の幽霊

(宮沢賢治「古びた水いろの薄明穹のなかに」)

 

 

 

9月10日に乙女座で新月を迎えます。

 

この日から、占星術アロマセラピスト養成コースがスタートしますが、4日間集中はプリオシンでは初めてのことですし、またクライアント様やイベントでお会いする方、受講生の方・・・・・・いずれも私自身を映す鏡でもありますので、出会う瞬間までいつもドキドキしています。

 

 

 

 

 

こちらは現在10回コースで受講中の方の講座風景です。自分で考え、学んだことを自分の中に落とし込み、言葉にしてみる。香りのリーディングをしてブレンドしてみる。ある意味では柔軟サインの双子座と乙女座の成長の過程を繰り返しているようですが、基礎ができてこそ射手座の段階で社会に普及していけるのですね。

 

ご自身のビジネスに活かしたいという方の受講も多いので、大切な成長のポイントです。学ぶ、そして実践する、ということに関して重要な水星の力が成熟していくレッスンの一場面です。

 

学校はたくさん間違えて質問するところです。失敗を恐れずリーディングやブレンドにトライして、質問もたくさんしてください。

 

私が好きなスタイルは、教えてあげる者としての私と受講生の方という関係ではなく、共に分かち合う対等な関係です。占星術は星を知ることだけではなく人間に興味を持ち、人間を知らなくてはいけないとも言いますが、お会いする前にはいつもその人の出生図、ソーラーアーク、プログレスを見て、どのような人で、今どんな意志が芽生えて、どういった時期なのかを把握しておきます。

 

それらを踏まえて講座を進めていくのも、よりパーソナルにレッスンを構成するためです。

 

 

 

さて、新月では乙女座に太陽と月、そして水星があります。今日は以前とはまた違う切り口で、日本のすばらしい文学者、乙女座の詩人・宮沢賢治を紹介します。

 

 

宮沢賢治


夜の空にかかる三日月を「黄水晶(シトリン)の薄明穹」と詠んだ。

宮沢賢治の生涯二度に渡る災害の、それゆえに土と植物と天体を見た精神は、今、もっともわたしたちに重ね合うのかもしれない。

白い海、方舟、そして薄明穹へ。

 

 

 

癒しえない傷、傷ついたヒーラー・・・・・・そのように称されるカイロン(キロン)という天体があります。カイロンのある位置は、その人にとっての疎外感を感じる部分、解消はできないけれども不条理を受け入れて人と共感する許容量を養う部分と解釈することができます。

 

ただ、カイロンとは「癒しえない傷」を意味するので、解決法というものがありません。これをしたら癒える、浄化したら大丈夫、この宗教に入ったら救われる、などというものではないのです。土星が原因の場合は何かのせいであるかがわかるのですが、カイロンは違う。よほど、徹底的に毎日の生きることのすべてをキリストの意識で生きないことには、難しいのです。

 

癒しえないからこそ、その傷とともに生き、人は芸術を生み出します。まるでサーカスのピエロのように、おかしくて滑稽だけれどもどこか哀しい・・・・・・不条理とともに生きる許容量と、そこから弱い者に対する共感、思いやりや慈しむ気持ちが表れます。

 

賢治は太陽・水星・金星のトリプル乙女座で、いわゆる相当インテリな子どもでした。知性がよく発達し、読書家で文化的な人です。18歳で法華経を学び、19歳で岩手大学に主席で入学、その後は詩人、文学者としても活躍し、土壌学の教鞭もとり、植物や鉱物に詳しいという・・・・・・非常に水星的な人です。

 

この実践的・知的欲求と同時に文学少年であることが乙女座らしいのですが、彼はまたカイロンの表す心理的側面を余すことなく生きた人でもありました。

 

カイロンは半神半馬のケイロン族の一員ですが、生まれてすぐに母テニュラーに怪物じみた容姿を忌み嫌われて捨てられます。その後、アポロンとアルテミスに拾われ教育を受けることができたので、野蛮で有名なケイロンでありながら知性と教養のある存在に成長しました。それでも、生まれながらに捨てられという傷と、神でもなく人間でもない、身の置き所がないというアウトサイダー的感覚がカイロンが示す心理的側面の表れです。

 

いつも100%そこの一員として喜べない、心の奥底にひそんでいるアウトサイダー的な感覚。そして、カイロン自身がすぐれたヒーラーだったのに、自分が負った毒矢の傷は癒せなかったという行き場のない・・・・・・怒り。

 

リズ・グリーンはカイロンの心理を「何よりも怒りだ」と言っています。ものすごい激怒なんだ、と。本能的な、どうしようもない、噛み付きたくなるぐらいの怒り。自分個人の力ではどうにもならない憤り。

 

その傷は断ち切ろうとすれば死ぬしかない。ではその傷をどうやって一生抱えて生きていくか?それがそれぞれの癒しであり、カイロンの癒しなのです。

 

 

まことのことばはうしなはれ
雲はちぎれてそらをとぶ
ああかがやきの四月の底を
はぎしり燃えてゆききする
おれはひとりの修羅なのだ
(『春と修羅』より)

 

 

 

アウトサイダー的感覚を持った賢治の最大の理解者でもあり、最愛の妹であるトシが24歳の若さでこの世を去る折の心情を綴った「永訣の朝」。この詩の中に“治る”という言葉は出てきません。病が治ることはないが、死にゆく妹が癒されることも、妹を失う痛みを癒せることもないが、それでもせめてこれで少しでも浮かばれるものがあればいいと、雪の一椀を持っていく。カイロンが強く、強く働いているのがわかる詩です。

 

そして賢治も、天王星がハーフリターンを迎える前に、「今夜は電灯が暗いなぁ」と言い残して亡くなります。

 

 

カイロンと共に生きて、カイロンを表現した人でした。

 

 

 

自分の中に何をしても癒しえない痛みがある人、どこにいても、大好きな仲間たちや恋人、家族といても、どこか疎外感を感じてしまう、アウトサイダー的な感覚がある、そのような人はカイロンが強く働いているのかもしれません。

 

ハウスに関して疎外感を感じるところ、不条理を受け入れて人と共感する許容量を養っていくポイントを知ることができます。

 

気になる方はリーディングをしてみてくださいね。

 

 

 

さて、月曜~木曜まで占星術アロマセラピスト養成コース開催です。

 

今回も楽しんで学びを深めましょうね(*^^*)

 

 

 

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