時の見張り人、ホロスコープの世界をのぞいてみよう

ホロスコープという言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?

最近では占いの本も一般に多く出版されるようになり、占い好きの方ならどこかで目にしたり、または占い師の方が作成したものを見たことがあるかもしれません。
占星術の専門用語としては星占いをするための、太陽系の惑星の配置を描き記した図表を示します。

自分の生まれたスペース(場所)を中心点に置き、あなたがこの世に誕生した瞬間、黄道(太陽の通り道)上の12コのエリア分けがどのような位置にあったのか、また11コの“太陽系の天体”がどのような位置にあったのかを記した図、それがホロスコープです。
(11コというのはカイロンという土星と天王星の間にある天体も入っているからです)

ホロスコープは自分中心。生まれた瞬間のあなたがホロスコープの中心に位置していることになります。
自分が主人公なのです!

ホロスコープにはいくつか見慣れない記号が使用されています。
円の外側に沿って順番に並んでいるのが空(黄道=太陽の見かけ上の通り道)を12コのエリアに分けたサイン。円の中に散らばっているように見えるのが、太陽系の11コの天体。
生まれたばかりの自分を中心に、12コのサインと11コの太陽系の天体がぐるりと囲んでいるのです。

あなたの生まれた生年月日、出生時間、出生場所、出生地によって、その瞬間その場所から見た惑星と星座の関係性を360度の円形の図に配置して表したものです。
心理学者のカール・ユングは「ある瞬間に生まれたものは、その瞬間の性質を持つ」と言いましたが、ホロスコープは西洋占星術ではすべての基本となる、私たち自身のエネルギーの鋳型です。同じホロスコープは二つとしてなく、それは私たちの魂の青写真、魂のエッセンが刻まれています。
ホロスコープの本来の意味は“時の見張り人”です。
星占いのしくみを少し説明すると、たとえば私は乙女座生まれです。この誕生星座というものは、知らない人はあまりいないというほどポピュラーですが、これがどのようにして決められているかを知ると占星術の世界がぐっと面白みを増してきます。

自分が生まれたときの夜空に乙女座が輝いていたから私は誕生星座が乙女座・・・では、ありません。
実は乙女座生まれの人が生まれたときの夜空に乙女座は見えないのです。蟹座でも射手座でも、その他の星座でみな同じようにあなたの誕生星座が見えたわけではありません。

占星術が誕生した紀元前からコペルニクスの時代まで、宇宙の中心は地球だと考えられていました。不動の地球を中心に、周囲を太陽や月、そして金星や火星、木星といった惑星がそれぞれの公転周期で回っているとされていました。いわゆる「天動説」と呼ばれるものです。(より正確には地球中心説といいます)

地球から見た見かけの太陽の通り道(黄道)に沿って、牡羊座、牡牛座・・・といういわゆる12星座が並びます。この太陽の通り道をまるで時計の文字盤のように12分割し、それぞれのエリアを12星座の名前で呼ぶことがギリシア時代に考案されました。

そうです、つまり、占星術における誕生星座とは、あなたが生まれたときに地球から見て太陽がどの星座宮の方向にあったかを意味します。だから、誕生星座は昼間に空に昇っているわけで、その人が生まれた実際の夜空に輝いているわけではないのです。

正式な占星術では太陽のほかに月や水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の位置も細かく計算し、その人だけの運命模様を星の配置に読み取ります。
この書き込んだものがホロスコープです。
(天体はカイロンなど小惑星も含める場合があり、占星家の方の考えによって異なります)

歴史的にはコペルニクスやガリレオ、あるいはケプラーなどルネサンスの科学者たちは熱心にホロスコープを作成し、天と地の織り成すドラマを読み解こうとしてきました。ある時代までは占星術は天文学と同じ学問の二つの側面だったのです。

ホロスコープは“時の見張り人”を語源とする、と言いました。
スコープは“見る、観測する”であり、ホロは“地平線”を意味します。ホロスコープは東の地平線を、そしてそこから転じてある瞬間の時間を指す天体配置図を意味するようになった、というわけです。

おおよそ、太陽は1年、月は28日、火星は二年半、木星は12年、土星は29.5年・・・冥王星に至っては248年といたサイクルでほぼ同じ位置に戻ります。
これらすべての天体の組み合わせを考えると、まったく同じ配置をとることはありません。どの瞬間も二度とない一瞬なのです。

惑星の周期的な動きを観測することによって、私たちは自分自身の人生における周期やパターンについて深い理解を得ることができます。
占星術はヒーリングと変容のための有力なツールであり、それは宇宙との霊的で重要なつながりを解き明かす鍵にもなります。
困難な状況を解決するために、占星術をさまざまな方法で活かしていくことができます。
占星術は単に占いに収まるものではなく、熟練したやり方で用いた場合、非常に有効な予測のツールとなりえます。

ホロスコープ(バースチャート、ネイタルチャートとも呼ばれます)に目を向けていくことで、私的な問題、自分固有のパターン、そして恐れや夢といったことについて洞察が得られるようになります。最も素晴らしい自分の潜在的可能性を知り、それを解き放つ手助けとなります。また、自分の人生の目的を見つけ、より確かな自己認識に達することも可能です。さらに宇宙との調和の中で、私たちがいかに生きていくかを教えてくれるものもあります。

ホロスコープは邪悪なものでも魔術的なものでもなく、人生の性質を決定してしまうようなものではありません。
これは生まれたときの影響を示した天体図なのです。言い換えればその人の可能性を計算して示したものです。どのようにその人の可能性を様々な要因によって使っていくかということです。
ホロスコープは相互関係のある多くの構成要素により総合体を形作るその人特有のものです。同じホロスコープはふたつとしてありません。